RAPID(大阪大学)
プロジェクトの目的
RAPIDプロジェクトでは、光ファイバーをベースとする低コストかつ超高帯域な光伝送技術を用いて、複数の異なる周波数帯の無線通信(3G、4G、および5G)をサポートする集中制御型無線アクセス(C-RAN)方式を提案しています。特に、低コストで高周波(広帯域)無線信号を伝送するために、新しいコヒーレント光ファイバー無線(CRoF)方式を提案しています。また、移動帯受信機に関しては、SiGe技術を用いて低コストな新しい集積型トランシーバを開発する予定です。
RAPIDでは、最新のフォトニック技術を用いて、ミリ波を用いた5G無線 と従来の3G/4G無線とを融合させたヘテロ通信システムを構築する予定です。さらに、スタジアム、光・無線通信ネットワーク、列車や航空機などの実際の通信システムにおいて、構築したシステムの実地試験を行うことを計画しています。
RAPIDの日欧協力について
大阪大学 大学院基礎工学研究科 システム創成専攻 電子光科学領域 准教授 村田博司様
私はかねてから、国際共同研究に関心を持っていました。一般に、大学や国研の研究者にとって、海外の研究者と共同研究を行うことは非常に魅力的だと思います。ただし、大型の国際共同研究プロジェクトの企画・運営のためには、かなり掘り下げた議論を英語でせねばならないので、敬遠される方も居られるようですが、私は、国際標準化活動に参画した経験もあり、たとえば、終日英語で議論することはさほど苦になりませんでした。
私達のグループは、Horizon 2020 の前身の FP7 の際にも日欧国際共同研究プロジェクトに応募させて頂きました。その際は不採択となりましたが、再度研究計画を練って応募させて頂いたところ、幸いなことに採択されました。
Horizon 2020 は、研究費のサポートをはじめとして、欧州の大学、研究機関との人的交流、新しい研究テーマの創出、ポスドクの雇用、若手研究者(ポスドク、大学院生)の留学の機会等の多くの特典、利点があります。特に、若手研究者にとっては、得難い貴重な経験になっていると思います。(現在、1名の大学院生が英国の大学に滞在中です。)
Project Details
- Pillar: EU-JP Joint Call
- Period: From 2014-10-01 to 2017-09-30
- Total cost: EUR 1,549,755
- EU contribution: EUR 1,549,755
- Japanese partners in this project use funds from MIC.
Project Participants
Coordination:
- UNIVERSITAET DUISBURG-ESSEN (Germany)
Members of the consortium:
- UNIVERSITY OF KENT (United Kingdom)
- CORNING OPTICAL COMMUNICATIONS GMBH & CO KG (Germany)
- EXATEL S.A. (Poland)
- SIKLU COMMUNICATION LTD (Israel)
Coordination(Japan side):
- OSAKA UNVIERSITY
Members of the consortium from Japan
- DOSHISHA UNIVERSITY
- ELECTRONIC NAVIGATION RESEARCH INSTITUTE
- HITACHI LTD.
- CENTRAL RESEARCH INSTITUTE OF ELECTRIC POWER INDUSTRY
- KODEN TECHNO INFO
- My-AHA(東北大学、株式会社ジェイアイエヌ)
- CD-LINKS(国立環境研究所、地球環境産業技術研究機構)
- ECOTIP (北海道大学・東京大学)
- ZENCODE(理化学研究所)
- PROTINUS(熊本大学、埼玉大学)
- DDM-GNI (早稲田大学)
- INCAS(早稲田大学)
- ATLANTIC (筑波大学)
- JENNIFER 2(高エネルギー加速器研究機構)
- ThermaSMART(九州大学)
- CybSPEED(九州工業大学)
- DRYNET(農業・食品産業技術総合研究機構)
- NEWS(国立天文台)
- InRel-NPower (三重大学・九州大学)
- RAPID(大阪大学)
- SAFARI (日本電信電話株式会社)