日本からの参加例

ATLANTIC (筑波大学)

ATLANTIC – Advanced theoretical network for modeling light matter interaction

筑波大学矢花先生へのインタビュー記事についてはこちらをご覧ください

プロジェクトの目的

光と物質の相互作用をモデリングするために、世界各地の研究者がコンソーシアムをつくり先進的な理論ネットワークを築く共同プロジェクト。ヨーロッパの電磁気学の研究者たちが中心となってプロジェクトを企画し、日本からは筑波大学が参加。研究者の交流によって電磁気学と量子力学の先進的な研究を融合させ、これまで不可能だったシミュレーションを可能にすることを目標としています。

このプロジェクトは、10か国の研究組織14機関からなるコンソーシアムによって実施されています。

日欧協力について

筑波大学 計算科学研究センター 教授 矢花 一浩様

古くからの友人に誘われたのがきっかけで参加しました。このプロジェクトに参加したことで、2019年には合計5人のヨーロッパの研究者が来日し、それぞれ1ヶ月~3ヶ月もの間滞在しました。毎日のように私やポスドクたちと議論を交わしましたし、日本国内の光と物質の相互作用に関する研究者を集めたワークショップを開催することもでき、大変実りのある時間を過ごせたと思います。

この共同プロジェクトは光科学に対する電磁気学と量子力学の先進研究を融合させるものであり、参加者の多くは電磁気学を専門としてきた研究者です。私は量子力学をメインとしてきた研究者のため、これまで知り合うことのなかった多くの研究者とのネットワークを築けました。長い時間をかけてディスカッションすることで共同研究のテーマを探れますし、すでにこのプロジェクトを通して知り合い来日した研究者との共同論文もひとつ仕上げています。

昨今は、海外の論文数が増えている一方で日本の論文数が減っていることが問題視されていますが、これは日本の研究者が国際的なネットワークを築けていないことが原因のひとつだと私は思います。今回私が参加したのはモビリティを支援するMSCAのRISEという制度です。国際的なネットワークを他国は重視しており、それを体感することができる非常に有意義なプロジェクトだと感じます。

Project Details

Project Participants

Coordination:

  • New Bulgarian University (Bulgaria)

Organisations related to the project:

  • Fyzikalni Ustav AV CR V.V.I (Czechia)
  • Imperial College of Science Technology and Medicine (United Kingdom)
  • The Queen‘s University of Belfast (United Kingdom)
  • Centre National de la Recherche Scientifique CNRS (France)
  • Forschungsverbund Berlin EV (Germany)
  • SSPA Scientific and Practical Materials Research Centre of Nas of Belarus (Belarus)
  • University of Tsukuba (Japan)
  • Belarusian State University (Belarus)
  • Universidad Nacional de Cordoba (Argentina)
  • Novosibirsk State University (Russia)
  • Universidad de Buenos Aires (Argentina)
  • Tashkent State Technical University named after Abu Raikhman Beruni (Uzbekistan)
  • Universidad Nacional de Cuyo (Argentina)